女王の教室 8

 おもしろかった。
 再教育センターへは、再教育「する」側として勤務してました。生徒ガーン!!という展開予想をしてみたものの、生徒は勝てずに終わりそうだなぁと思いながら視聴。
 しょっぱなから夢オチでテンション下がりまくり。むしろあそこから最終回までマヤいい人編で通してくれたら、私ひとり拍手喝采だったのに。みんなは呆れるだろうけど。
 マヤをマインドコントロールと呼ぶ人は、「人権」とか「思い出は大事で美しいものだ」とか、そういうのもマインドコントロールだっていう認識はあるのだろうか。道徳の押し売りというか何というか。まぁ偽善も善なりとは言うけれど。
 本来、教育というものは「社会にとって都合のいい人間を作る」目的でなされて当然の、つまり「洗脳」と似たようなものであってもおかしくないはずです。んで「そんなのおかしいんじゃねぇの?」って言いつづけてきた偉い人間達の戦いの記録があって、教科書問題とか、そういうのもあって、今の教育はあるわけす。んで、学校の成績のみ偏重もみんな一等賞教育もどっちも極端であるし先人の理想とは異なる方面からの力でもたらされたものなのよね。くだらん教育論ならべても仕方ないとは思うんだけど、まぁ感想文だから。
 私が(全てを肯定するわけじゃないけど)マヤ好きなのは、道徳や思い出でメシは食えないという現実を正直に語るところで、そこそこ残酷ではあってもその現実は美しい思い出や友情などのような、なぐさめのような夢物語とは違って「実務的に役に立つ」というところだったりするのです。美しい道徳は人がへとへとになったときに救いとして役に立つけれど、形ある実りには結びつかないことのほうが多いよね、っていうことです。だからこそ人はそれに惹かれちゃったりするわけで、そういう意味でも宗教みたいなもんなんだけど。
 ほんとうの「正しさ」は迷った上で自分で考えて決めなくちゃいけないはずなのよね。まぁ小学生ってのは早いのかもしれんけどさ。
 まぁいいや。ドラマとしてはおもしろかった。優等生どもはもうちょっとジタバタすると思ったので、ちょっとがっかりした。実際のあのくらいの学年の優等生は、きっともうちょっと体制寄りだ。マヤが授業ペースを落としてあげなかったのも、ちょっとがっかりした。授業そのものはきっちりやる教師だと思ってたので。
 マヤは物事をいい方向に持っていくために煽り、自分は悪役になってもかまわないという善良教師だと思ってたけど、それだとつまらない気がしてきた。もうひとつふたつどんでん返ししてほしいかも。盗聴で逮捕とかは絶対イヤだけど。