仕事の愚痴。やっちまったぜ編

前回までのあらすじ

とある製造業の会社で総務事務に従事するid:suzukisuzuki。まるで話の噛み合わない38歳くらいの女性事務員*1と隣り合わせの配置で座り、毎日の仕事をこなしている。
月曜、その女性事務員が朝礼時に倒れた。パート含む全員朝礼の後、賞与の話をするために社員のみ残り話を聞いていたときのことである。場所は会社の食堂。このときはふつうに心配した。どうやら女性ならではの、そういうのらしい。自分からそういうことを言うタイプの人なのだ。社員のみになった時点で椅子が空いたので、しんどいなら座ればよかったのに。ちなみにぼくは座った。
その事務員は社内の一部の人間に、かなりのレベルで嫌われているらしい。彼女の所属は総務でありながら、仕事はまるっきり生産管理(出庫・入庫管理)である。生産管理の事務所は一階にあり、総務の事務所は二階にある。生産管理の主任(女性で唯一の肩書き持ち)とそのグループが「あの人が同じ事務所にいるなら辞める」とまで言ったからやむなく総務にいるのだそうだ。総務エリアのとなりのエリアは技術エリアで、そこで製品の検査(機械による測定)をしている女性にも嫌われている。この人は聞こえるか聞こえないかギリギリのところで陰口を叩くので、こわい。ついでに、専務にも嫌われている(と、彼女が言っていた)。
なぜそこまで嫌われているのかといえばそれは簡単で、彼女が「ほんのりウザい」からであり、さらにそのウザさに「無自覚」だからである。まず、よく喋る。1つ、あることが知りたくて質問すると、30くらい周辺事情を巻き込んだ答えが返ってくる感じ*2。仕事と関係ないおしゃべりも同様に多く、(一般に女性の会話にありがちではあるが)中身もオチもなく、最終的に「あたしってこういう女なのよ」という主張をまくし立てられている状態になり、会話しているほうとしては「話す相手は誰でもいいんだろうなー」とか「会話っていうか、一方的に話されているなー」という感じ。ぼくはおかげさまで、彼女がバツイチ独身で母と息子二人(中3と高2だったか)と犬(最近1匹が死んだらしい。もう一匹は19歳だそう)と猫とネズミ(ハムスターではないそうだ)を飼っており、別れた旦那が今の妻子を連れて遊びに来るだとか、卵巣に水が溜まっているだとか、リアクションしにくいことをたくさん聞いてしまっている。
ついでに、彼女は(本人いわく)たいそう病弱・虚弱なのだそうである。業務の一部で伝票を袋につめる作業によりひじを痛めただとか、腰が痛いから椅子を引くことができないだとか(いろんな人がよくぶつかる)、白血球が少ないだとか、生理痛がひどいだとか、べらべらべらべらべらとよくしゃべる。そのしゃべる様子は、どうにも虚弱な人間には見えない。

んで、その人が朝礼で倒れた。それから今日まで、多少はつらそうであったが、それでもいつもどおりよくしゃべり、毎日の仕事をやっておられた。
それでもどうにも頭痛がおさまらないのだそうで、明日は有給とって休むらしい。
総務の誰かが休むと、必要最小限の業務代行がぼくに課せられる。彼女が休んだ場合は、まる一日ずっとぼくは彼女の代行をする必要がある。それは彼女の仕事が総務というよりは生産管理だからである。
よくよく聞いてみると、明日、彼女は息子の学校の個人懇談に行くらしい。あれ?頭痛は?
よくよく聞いてみると、有給までとっておいて、病院へは行かないらしい。あれあれ?
「病院へは行かない」という言葉の真意を尋ねた結果、以下のようなことをいわれた。

  • 病弱・虚弱であるため、病院へ行くと検査でいろんなところへ回され、時間も金もかかる
  • 病院へ行くと3週間後の何とかいう検査の予約を取らされる。3週間後にまた休むなんてできない
  • 過去に病院で「会社は忘れて療養しろ」と薦められた。そんなことしたらクビになってしまう。わたしは専務に嫌われているし
  • 市販の薬は効かないが、病院の薬は副作用がきつく出てしまうので出してもらえない。

つまり「頭痛がひどいので会社を休む。しかし学校の個人懇談には行く。頭痛が治るわけではないし、嫌なので病院へは行かない」という意味らしい。



それでカチンときてたところに、それでも病弱自慢を続けたあげく「いつも偏頭痛が引かない人間の気持ちはあなたには分からない」みたいなことを言われた。軽く切れた。
「そんなことはぼくにはどうでもいいので。あなたに休まれると仕事が増えて面倒なだけなんで。」
あまりにも最低な言葉を吐いたなと思わないでもないが、その瞬間における本心であったのは間違いない。
ぼくは単に「どうしても体調が悪いから明日休むわ、業務代行、申し訳ないけどよろしくね。ちゃんと体調ととのえておくから」という意味のことを言ってもらえれば、そんで定期的に病院に通ってでもくれれば*3、ここまでイライラせずに済んだのに。
口論などにはならず、空気こそ冷たかったものの会話そのものは極めて落ち着いた様子ではあったのですが「クビにでも何でもなったらいいのに。健康でめったに休まない人を補充するだけだから(若くてきれいなおねえさんをね)」とか思った自分は死ねばいいと思います。
結局ぼくの主張は要約すると「ぼくを尊重しろよ」ということであり、要約しすぎたのですこしふやかすと「お前が休んだときに代理やるんだからちょっとは気ぃつかえよ」であり、自分本位なのはお互い様なのであった。あー明日会社いきたくねー。うだうだ。

*1:参照 id:suzukisuzuki:20061002あるいはid:suzukisuzuki:20061124#p2

*2:同様に1つ聞くとぶっきらぼうに0.6くらい教えてくれる女性事務員もいるのだが、そちらは無口で無愛想だが、仕事量も多く「よくやってくれてる人」という評価を得ている。ぼくはその人を「硬派な人だ」と思っている。かっこいい

*3:「仕事が増えるから休むな」とは思うけれど、通院するなら納得もできよう。そして自宅療養ならそれも結構だが、その場合は個人懇談も断れよ。ということである。