買ったり売ったり借りたり貸したり

ティム・バートンのコープスブライド 特別版 [DVD]

ティム・バートンのコープスブライド 特別版 [DVD]

 ようやく購入。もっと早くに買えばよかった。面白かった。
 ティムバートン映画の批判としてベタなのは「映像美はすばらしいがストーリーが甘い」というものなのだけれど、これがそのまんま当てはまる感じ。
 まぁ、ぼくはそれでいいので、そんな批判はどうでもいい。ここにあるのは愛なので、たとえ自分以外の誰もがティムバートンを否定してもぼくはティムバートンを賛美するので。信者宣言。
 猿の惑星のときも思ったけど、ディティールだけでお腹いっぱいになる完成度なので、映画1本といわず2クールくらいの連続TVものにだってなりそうな質の高さだ。
 パペット製作の舞台裏が非常に感動的だった。ああいう仕事したいけどその能力は今んとこない。役者も豪華。音楽もいい。何よりやはり映像が美しい。
さよなら絶望先生(1) (講談社コミックス)

さよなら絶望先生(1) (講談社コミックス)

 全3巻売却。おもしろいんだけどね。「本当にずっと手元においておきたい?」ていう自問自答の結果、まぁいいやという結論におちついた。時事っぽいネタも多いしね。
 着物の柄が毎回ちがったりとかの気遣いというか手を抜かない感じもいいし、絵の感じも好きだし笑えていいんだけど、このまま買い続けるのは惰性そのものだと思うようになった。
 まさしくさよなら絶望先生
おれはキャプテン(1) (講談社コミックス)

おれはキャプテン(1) (講談社コミックス)

 全10巻売却。求めていたものがだんだん見られなくなり「そろそろ潮時かな」と思えたため。好きか嫌いかと言われれば好きなんだけれど。
以下、残念なこと。

  • カズマサがなぜ上手いのか、についてかなりのレベルで棚上げされてること。
  • 下手だが作戦で勝つ、付け焼刃のトレーニングで無理やり勝つ、といった要素がなくなったこと。
  • というか、「上手くなった」という描写に乏しくなったこと。
  • つまり天才的野球超人を集めて勝つ方式になりつつあること。

バス男 [DVD]

バス男 [DVD]

 おすすめされたので借りてきて観賞。日本での電車男ブームに便乗する形のネーミングで日本版リリースされたことがかわいそう。バスは冒頭にしか出てこない。でもそうでなければ日本版はリリースされなかったであろうから良かったのかもわからん。
 授業中も絵ばっか描いてて、体育でグループ組むのが嫌だった自分としては共感できる部分もなきにしもあらずではあるが、本作の主人公と自分では大きな相違がある。
 彼はあのポジションにありながらもプライドを失ってはいないということが大きいように思う。何についても「やってみよう」という姿勢を失っていないことはすばらしい。それが彼の無知や無謀から来るものかアメリカと日本の文化差なのかはよくわからないが、少なくとも自分と彼は精神性において異なる。
 日本の学級におけるヒエラルキー?の中で彼のごとき存在は「本当にイタい」最下層にあって、無視されて嘲笑されるものと思う。そのほんのちょっぴり上にいて「もしかしてぼくはイタいんじゃないか」という恐怖感におびえている層のほうがずっと厚く、「何もしない」という戦略でもって空気のごとく居場所を作っている情けないぼくら(まさしく無知蒙昧なぼくら)はこの映画にはいないから、やっぱり文化差なんだろうか。
 彼は映画のとおり馬鹿にされても、現実には成功だってろくにしないだろう。それでもかっこいい。無茶苦茶かっこいい。ぼくの思うかっこいいは異端なのでアレだが、かっこいい。ついでに言うと彼の兄?もペドロも無茶苦茶かっこいい。とくにペドロ。
 あと古き良き?アメリカが糞田舎には生きているんだなぁとか変なとこに感心した。