思いついた何か1

男Aと男B、Aの車に乗り込む。Aは運転席に座る。Bは助手席に乗ろうとするが、Aに制止される。
A「お前は後ろだ」
B「何でですかー、空いてるじゃないですか」
A「そこはおれの恋人の席だ」
Bがよく見ると、助手席の足元には栄養ドリンクの空き瓶がいくつも転がっている。
B「何ですかこれ。Aさんの恋人って栄養ドリンクなんですか?」
Aは答えない。
ここでシーンが切り替わって、Aの回想。
むかしは本当に、助手席が彼女の特等席だった。けど別れた。Aはひどく落ち込んで、半ば廃人のようになってその日暮らし。
数年を経て社会生活に復帰するA。その支えが、愛飲するこの栄養ドリンクだった。
ここでシーンが切り替わって、運転するAの横顔。くわえ煙草。
A「…そんなもんかもな」