時代遅れのおとこ

 ロマサガ売れてますね。天外Ⅲは不評なようですね。…私は天外をはじめました。
 天外魔境「Ⅱ」を。無論、PCE版です。マジックエンジンでやってるけど(実機もあるけど動作が怪しいので)。紀伊の国まで来ましたよ。怪刀木枯らしは使わない予定です。厳しそうね。
 いや、本当に天外魔境Ⅱ(PCE版)はいいですよ。全てにおいて完成度が高くて。我慢とか苦痛と無縁な感じです。人生でもう5周目かそこらでしょうか。それでも楽しい。
 天外魔境Ⅲの悪評をいろいろ見て回って思ったことをだらだら書くよ。
 もんのすごい簡単なことなんだけど、企業からすれば、売れるゲームがいいゲームなんだよね。ユーザーからすれば、楽しいゲームがいいゲームなんだけどね。昔っからずーっと言われていることだろうけれど、そのへんの折り合いがうまいことつかないと、ダメだこりゃ、ってことになるわけですよね。
 「広告とか頑張ったほうが、楽しいゲーム作りを頑張るよりも、売れるゲームを作るのに効率がいい」という点が問題なんでしょうな。派手な演出や珍奇な思いつきだけの新要素のもつプラス効果のほうが、ロードが多い、長い、バランス悪いというようなマイナス要素よりも、「より売れる」と言う観点において強いわけですな。少なくとも、コストを重視するとそうなるんでしょう。
 例えばネットゲームが人を虜にして、金と時間を搾り取る構図であったり、過去の遺産を食い荒らす害虫のような続編ビジネス(またはリメイクや、アニメの安易なゲーム化)であったり、そういったものが「よく売れて」しまう現実がキモチワルイということなんだろうなぁ。(別に、それが本当に面白いゲームなんだったら文句はないんだけどね)
 天外魔境Ⅱ(PCE版)は非常に素晴らしかった。完成されていた。PS2に移植が決まったとき、嬉しかった反面、確実に改悪になるであろうことが想像できた。そして現実にリメイクは微妙だった。でも売れた。(ⅢはリメイクⅡより売れてないらしい)
 「メタルスラッグ」という大好きなアクションゲームのシリーズも、3でSNKが倒産、権利を持つプレイモアは劣化コピーの偽メタスラでちまちま儲けている。緻密なドット絵が売りのシリーズを3Dで出そうとしている(頭悪いよね)。
 モンスターハンターもGになってバランス激しく崩れたし、好きなゲームがダメになっていくのを見るのは悲しいね、という話。
 開発環境において、プレーヤー(というより、盲目的でないファン)の視点で「こんなんじゃダメだ!!」とビシッといえる人間がいないと、いいものにはならないんだろうなぁ。そして、いいものなんて目指してない現実(納期に間に合わせる、とか予算に合わせる、とか売れればいい、とか)が、そこにはあるんだろうなぁ。というようなことを考えてちょっとブルーになった。
 職人不在の時代(低レベルの娯楽が安定供給されるような現状)というのは、不遇だなぁ。