「無知蒙昧なぼくら」書き終わりのおしらせ。

 誰も興味ないでしょうが、ぼくにとっては大ごとなので、しっかり書きます。
 ブログだかダイアリだか何なんだかいまいちはっきりしないこのどうでもいい文章書きを、さっぱりやめることにしました。理由はいろいろあるわけですが、大きいのは「書いている本人が(実は)あまり楽しくなくなってきた」ことだと思います。読んでくださる方にやさしくない文章であったことはこれまでにもさんざん言ってきたとおりで、まったく自分のために書いていたのに、気づけばそれが負担になってきていたという奇妙なかたちです。
 ぼくは自分でピーターパン症候群だのモラトリアム人間だの準ひきこもりだのニートだの、そういう資質についての自覚をもともと持っていたのですが、就職して働くようになって益々よくわかりました。ぼくは、ずっとこどもでいたかったのです。ずっと無責任でいたかったのです。ずっと遊んでいたかったのです。そしてそれがかなわないという事実に対して、無垢を装うことで抵抗し続けてきたのです。「ニート=純粋」なんてのは、少なくともぼくの中では誤りで、それはポーズであって、いいわけであって、逃げ道でしかなかったと、断言しちゃうことにしました。
 そして、そのままでいてはいけない、と思ったから就職した、というのも事実です。しかし、社会人になるということと、自分自身のこころの幼いところとは共生しうると思っていたのもまた事実でした。ぼくは今とある工場に、総務事務として働いています。正確には総務事務の研修として、半日は現場、半日は事務所で働き、ときにはまる一日よその工場で不良品の選別をしたりしています。今の自分は激しく浮いています。そう思うだけではなくて、本当に。
 今日も、また不良品がでたらしく、今度は県外まで選別につれていかれました。(選別そのものは前回よりもずっと楽でした。)しかし帰り道、同乗者たちの会社や他の社員についての愚痴を聞きながら、本気で「何で自分はここでこんなことしてるんだろう」とか本気で「こどものころに返りたい」とか思って、少しだけ泣きそうになりました。たぶん精神的に弱ってるせいもあるのでしょうが、精神的なあるいは社会的な自立を阻害する、こころの亡霊のようなものが、押さえつけられていた反動で暴れ始めようとしているのではないかな、と感じています。
 ぼくにとって今の職場はべつだん理想的なものでも何でもないけれど、その点について不満はないのです。真面目に働いてまともにお給料がもらえたらぼくは満足です。むしろぼくみたいな人間を拾ってもらえたことに感謝しています。だからこれは職場の良し悪しの問題ではなくて「働くということ」そのものと「ニート気質のぼく」との問題なのです。
 ちょうど今、何をやっても楽しさがあまり見出せないくせに、仕事のせいで「物欲」や「休日にやりたいこと」ばかり膨らんでいくというふしぎな状態にあります。きっと、買っても遊んでも満たされないと思います。そしてそれはとうぶんの間つづくと思われます。根っこにあるもの、つまり「働くということ」も「ニート気質のぼく」も簡単には捨てられないから。
 こうしたモヤモヤしたものを皆様にさらすのはみっともないうえに、自分にとっても読むほうにとっても益がないので、いっそさっぱりやめてしまおうと思ったのです。もしも楽しく読んでいる方が少しでもいらっしゃったとしたら、たいへん恐縮です。ごめんなさい。
 「女性に振られたのをきっかけに書き始めたのだから、女性と縁があったら閉鎖しよう」なんてことを思っていたこともあったけれど、いつになるかわかったもんじゃありません。このまま孤独な生涯を送るかもしれません。
 正直、働きながらそれと無関係なおもしろいブログ書いてるようなブロガーはすげぇなぁと思います。ぼくには強さが足りない。それは自分の中のおさなごころを飼いならす強さでもいいし、自分の中のおさなごころを殺しきる強さでもいい。どちらもできずに苦しんでいる現状を理解したので、そのうち、調整がききそうだなと思ったら、またここにどうでもいい話を書こうと思います。
 だれの役に立つとも思えないけれど、これまでに書いたものは残しておきます。自分で読み返す可能性もあるし。匿名でも何でもいいのでコメントくれたら返事もします。ただ記事の更新は止めます。これまでありがとうございました。アンテナに入れてくれたごく少数の変わり者のみなさま。お気に入りに入れてくれた不特定多数のみなさま。キーワードや検索で来られたみなさま。その他いるかどうか知らんがみなさま。お世話になりました。suzukisuzukiは毎日ページビューを見ては一喜一憂して「いっそ表示させなきゃいいのに」と思われうるみっともない狼狽ぶりでした。「自分のために書いているのさ」というのだって自分を納得させるための言い訳、言い逃れ、やせ我慢だったのかもしれません。そのみっともないぼくに(どんな表情でだか知らないが)優しくもつきあってくれたみなさまを大変ありがたく思います。
 ちょっとイタい書き方をすれば、この日記は「ぼくが人間になるための物語」であり「ぼくがオトナになるための物語」であったのかもしれません。
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